腰痛に悩む人へ パーソナルトレーナー提案の「耳裏シール」
画像を見る シールはここに貼ろう

 

■大腰筋の緊張がほぐれ冷えがとれ、頻尿が改善した人も

 

やり方はいたって簡単。耳の裏を始点にして、次の全身のポイントに、2センチ角のシールを貼るだけというもの。布ばんそうこうなどをカットしてもいいが、磁気治療粒やゲルマニウム粒の貼り替え用シールなら、肌への負担も少なく使いやすい。100円均一ショップで購入できる手軽さも魅力だ。

 

【耳の裏】(基本ポイント)

耳たぶの後ろ側にあるくぼみ。左右に貼る。

 

【鎖骨の下】(中継ポイント)

鎖骨の下側を内から外に向けて指でたどったときに、肩の近くで指が止まるくぼみ。

 

【胸骨】(中継ポイント)

握りこぶしで胸骨をこすってみて、圧痛(押したときに感じる痛み)をいちばん強く感じるところ。

 

【おなか】(中継ポイント)

へそから左右に斜め45度上に指2本分(2〜3cm)上がったところ。

 

【足の裏】(基本ポイント)

足の裏の親指の付け根の中央。

 

【足の裏】(重心ポイント)

内くるぶしを足の裏に向かってたどり、かかとの膨らみとぶつかったところ。

 

「屈筋は、耳周辺から首の前側、胸、胴の深部を通って、太ももの裏、ふくらはぎ、足の裏(親指の付け根の膨らみ部分)へとつながっています。この屈筋のラインに沿ってシールを貼ると、ごく弱い刺激を筋肉に与えることができるのです。具体的には、皮膚の上にシールを貼ったまま1日を過ごすことで、日常動作の振動がシールに伝わります。その細かい動きが皮膚の下にある結合組織を揺らし、さらに深部にある筋肉も振動。緊張して硬くなっていた筋肉がゆるむという仕組みです」

 

これによって伸筋の負担が軽減され、腰痛などの症状が改善。さらに、屈筋がゆるめば周辺の血液やリンパ液の流れもよくなるため、こりや冷え、むくみといった不調の改善にもつながるという。

 

「頻尿が改善した方もいます。これは、大腰筋という屈筋が硬くなり冷えていたのが、耳の裏シールによって緊張がゆるみ、冷えがとれたためでしょう。ストレスで呼吸が浅いという方も、多くは筋肉の緊張による酸欠が原因。耳の裏シールで改善が期待できます」

 

今回紹介したポイントすべてにシールを貼ったほうが効果は実感しやすいが、とくに「基本ポイント」として挙げた耳の裏と足の裏(親指の付け根の中央)は、屈筋の始点と終点になるため、必ず貼るようにしよう。

 

「初めのうちは毎日貼ることをおすすめします。入浴前にシールを剥がし、お風呂から出たらまた新しいシールに取り替えるようにすると、続けやすいのではないでしょうか。かゆみやかぶれなど、肌に異常が出たらすぐに中止してください」

 

この春の腰痛ケアは、ペタッと貼るだけ。耳の裏から筋肉をゆるめ、つらい痛みとお別れしよう。

 

【PROFILE】

北裕二

パーソナルトレーニングサロンki-ta(キータ)店主。トレーニング初心者からアスリートまで幅広くサポート

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