転倒などでケガをしないようにしっかり歩くために、足の親指を鍛えよう 画像を見る

6月は転倒の多い時季。梅雨に入り、雨で滑って転ぶことが増えるのが理由だ。高齢になって転倒しケガをすると、場合によっては寝たきりになってしまうことも。そのために、認知症に至るケースもある。

 

日本では年間1万人近くの高齢者が転倒事故で亡くなっている。転倒の危険性は事故だけでなく、高齢者のクオリティオブライフに大きな影響を与えているのだ。

 

では、転倒などでケガをしないようにしっかり歩くためには、どうすればいいのか。そこで紹介したいのが、「足の親指を鍛える」こと。これを提唱し、エクササイズ「足の親指スクワット」を考案したのが、身体哲学者で湧氣塾を主宰する勇𥔎賀雄さんだ。

 

「人間の姿勢を支えているのは、背骨の軸と足の親指の骨です。特に足の親指の骨は解剖学的に見て、ほかの指と比べて幅が約3倍、体積でいえば9倍の大きさです。つまり、足の裏にかかる重さのほぼ8割を親指1本の骨(正確には親指に連なる甲の骨など5つの骨)で支えているということ。体の重さはかかとで支えているという人もいるのですが、実際は親指なのです」(勇𥔎さん、以下同)

 

日本では筋トレが重要という人が多いが、たとえば足の速いチーターやダチョウなどの動物の足には筋肉がほとんどついていない。

 

「これは、腱の力を借りながら基本的には骨と関節の連動で走っているから。この動物のメカニズムから考えても、人間がしっかり歩くためには、足の指が重要になります。人間の体重は基本的にまっすぐに足に下りるので、足の骨、特に親指の骨を強くする必要があるわけです」

 

勇𥔎さんはタレントも多く輩出した西野バレエ団の呼吸法道場で、指導部長をしていた経験を持つ。そこから独自に呼吸、人体のメカニズムの研究を進め、骨と呼吸の勇𥔎メソッドを確立した。それがこのとっておきのエクササイズだ。誰でも1日5分、1~2週間で「歩き方、姿勢がまったく変わる」という。

 

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