300人の僧侶にネットで悩み相談できる 生き辛さに寄り添う「hasunoha」
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■不倫や過去の過ちをざんげするといった苦悩も

 

「悩み」はデータベース化され、およそ400のカテゴリーに分類しているという。

 

「1回目の緊急事態宣言が出た後は、慣れない生活環境に対する戸惑いや、人と会えない孤独、将来への不安や生きづらさを抱えているのか『死にたい・死にたいほどつらい』といったワードが多かったです。他にも、自粛しない夫が許せないといった怒りの声、離れて暮らす家族に会えなくて寂しいといった悩みが増えましたが、芸能人の不倫がワイドショーを賑わせたときなどは、自分自身の不倫や夫の不倫が許せないといった相談が増えます。あるいは、有名人がクスリで逮捕されたときは、『過去の罪・過ちを懺悔』も急上昇してきます。世代によっても悩みの傾向は異なってきます」

 

2020年4月以降、50代女性の「悩み」をピックアップしてもらうと1位は意外にも「娘のこと」。ある女性は〈家出した娘と和解したい〉と書き込み、その理由は「私の浮気と夫婦喧嘩にある」と自分を責めていた。これに対して僧侶は、

 

「厳しいことを言うようですが、傷つける方は『私だって辛かった』『そんな余裕はなかった』と自己弁護に走り、それほど重く受け止めていないのかもしれません。しかし、傷つけられた方は本当に『自分の心が殺された』のです」と、ピシャリ。

 

僧侶はどんな「悩み」に対しても真剣に受け止め回答している。一方的に「こうしたほうがいい」とも、叱咤激励も言わない。相談者が自分自身で答えを出せるように導き出しているようにも見える。厳しいことを言うときもある。目からうろこが落ちるのか、相談者からは前向きな返信が来る。

 

「相談者は匿名ですが、多くの質問と回答を閲覧できる仕組みにしたのは、相談者と同じ悩みを持つ人がPCの向こう側に100人、200人といて、ひとつの悩みを共有できること。僧侶からのメッセージを読むことで救われる人がいると信じています。相談者の方は具体的な解決策がほしいのではなく、『とにかく話を聞いてほしい』という人が多いのだと思います」

 

“しんどい”と思ったら、ひとりで悩みを抱え込まないで、僧侶に打ち明けてみよう。

 

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出典元:

WEB女性自身

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