■国の打ち出す補助では到底追いつかない!
【1】入店前にアメかガムを
仕事帰りや夕方にスーパーに行く方はおなかがすいているでしょう。そのまま行ったら、何もかもおいしそうに見えて、つい買いすぎてしまいます。「アメかガムで小腹を落ち着かせてから」が得策です。
【2】1人で回ろう
スーパーには「1人で行く」ことも大切です。特売品の誘惑に負けず予算を厳守して、過不足なく買い物するには、実は、とても頭を使います。夫や子どもの「あれ買って」攻撃の相手をする余裕はないでしょう。
【3】総菜売場から回ろう
今日のメニューが決まっている方は、野菜売場から回ればいいのですが、まだ決まっていない人は「総菜売場から」がおすすめ。総菜を参考に先にメニューを決めてから、入口近くの野菜売場に戻って、いつものルートで回りましょう。メニューが決まらないままだと、つい安いものに手が伸びて買いすぎの原因になります。
【4】カートは使わない
大家族や1週間分のまとめ買いでなければ「カートはNG」。かごの重みは出費の大きさだと心して、買うのは必要なものだけに厳選してください。
【5】具体的で限定されたセールがねらい目
スーパー側の考えも知っておくとよいでしょう。抽象的な「出血大感謝祭」より、たとえば、“1人〇本限り”や“1時間限定タイムセール”など、「具体的で限定されたセール」ほどスーパーが売り切りたいお値打ち品が多いです。また、客足のにぶい「雨の日セール」もお得チャンス大。
【6】陳列棚のコーナーに安いものあり
「陳列棚のコーナー(角)」や通路にワゴンなどがあると、買い物客の歩くスピードが遅くなります。スーパーとしてはしっかり商品を見てもらえるチャンスなので、特売品を並べる傾向があります。上下に並ぶ陳列台なら、目線の高さの商品に注目。
【7】レジ前でかごの中身をチェックし1つ返そう
買い物の最後、レジに向かう前に「かごの中身をチェック」しましょう。安くておいしそうな商品を「あったらいいな」とかごに入れていませんか。冷静に見てみると「なくてもいい」商品がいくつか入っていると思います。そのなかから、もっとも必要なさそうなものを1つ選んで棚に返すことを習慣化してください。200円の商品を返せば、月10回の買い物で2000円、年間で2万4000円の節約になります。
国が光熱費の補助を打ち出しても、東京電力など7つの大手電力会社が4~6月以降に行う規制料金の値上げ額に及びません。もっとも大切な給料アップについても、首相は口頭でお願いするだけで、具体的な方策は何も示しません。
ならば、家計は自主防衛するしかありません。スーパーを攻略してムダな買い物を根絶しましょう。
【PROFILE】
荻原博子
身近な視点からお金について解説してくれる経済ジャーナリスト。著書に『「コツコツ投資」が貯金を食いつぶす』(大和書房)、『50代で決める!最強の「お金」戦略』(NHK出版)などがある