《ゆとりのある老後は“月40万円”必要》50代からでも間に合う「タイプ別の貯め方3選」
画像を見る 計画をもって余裕のある老後を目指そう(写真:IYO/PIXTA)

 

■65歳で貯蓄ゼロでも、75歳まで働くことで余裕のある生活を

 

Bさんの夫は会社員、自分はパート勤めで、夫の退職金が1500万円というところまではAさんと同じだ。だが残念ながら、晩婚だったBさんは住宅ローンや教育費に追われ、65歳時点で貯蓄はゼロ。頼れるのは退職金だけだ。

 

「退職金をすべて投資に回すのはリスクが大きいので、一部は定期預金に置いておきましょう」

 

退職金はNISA口座での運用を考えるが、NISAは年間投資額の上限が360万円と決まっている。そこで、月30万円ずつ3年間に分けてNISAで積み立て投資。

 

「退職金はBさんの“虎の子”ですから、できるだけ長く運用を続け、Bさん夫婦は働きましょう」

 

Bさん夫婦も年金は、Aさん同様2人で約23万円。65~69歳は夫婦で17万円稼ぐと月40万円に到達。70~74歳は夫婦で12万円稼ぐと合わせて月35万円となり、ゆとり生活が満喫できるだろう。

 

「75歳まで5%運用を続けると、運用資産は1639万円になります。これを90歳までの15年間で取り崩すと月約12万8000円。年金と合わせるとゆとり生活が続けられます」

 

65歳貯蓄ゼロでも75歳までがんばって働けば、ゆとりある老後が実現可能なのだ。

 

■自営業夫婦は生涯現役を目標に年金繰り下げを活用する

 

夫婦とも自営業で、2人分の月収は平均して40万円。「働くことが生きがい」というCさん夫婦は40万円の収入を長く維持しよう。

 

年金は、2人とも未納はなく国民年金の満額、1人月6万9308円を受け取る予定だったが、「まだ働けるうちは、年金を繰り下げましょう」という提案に従い、最長の10年間繰り下げて84%アップ。月約12万8000円、2人で約25万円もらえることになった。

 

ただ働けるうちは働いた収入で暮らすをモットーに、75歳以降に受けた年金は定期預金に貯蓄。80歳になってリタイアするまでに年金貯蓄は約1500万円に達した。80歳以降は、繰り下げた年金月約25万と、貯蓄の中から5万~6万円上乗せすれば、ゆとり生活を堪能できる。

 

人生の終盤に、常にお金を気にしながら困窮生活を送りたくはない。自分なりの老後資金計画を立てて、コツコツ進めば豊かな老後が待っている。

 

画像ページ >【試算表あり】ゆとり生活に必要なお金は?(他2枚)

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