■セックスが苦痛で
「コロナになり、10年以上セックスレスだったのに、なぜか急に夫が求めてきました。探ってみると、夫には長年付き合っている部下のコがいたのですが、『田舎に帰る』と言って去っていったようなのです。
それでこちらに戻ってこられても不愉快なだけ。苦痛を通り越え、DVだと思うのですが。夫と向き合わないで済んでいたのに、こんなことでは『別れ』も考えてしまいます」(41歳・会社員)
【回答】
「苦痛であればお断りするべき。夫とはセックスができないので断っている、という夫婦は私の知っている限りでも結構います。彼女がいなくなったからというのも失礼な話。『夫婦としての関係は子どものためにも継続するけれど、男女の関係は終わり』と伝えてもいいのでは。
日本では、夫婦間には愛情や性交渉が伴うもの、という根強い意識があります。しかし近年はポリアモリーといって配偶者の同意を得てほかに恋人を持ったり卒コンというスタイルもある。LGBTQも認知されたいま、家族のあり方も多様性を重んじる時代なのではないでしょうか」(原口先生)
■年上夫から「ババァ」呼ばわり
「コロナになり、それまではもうかっていた夫の経営する飲食店は、赤字続きで自転車操業に。20歳年上で包容力もあり、『いつまでも二十歳くらいに見えるね!』と私を甘やかしてくれていた夫が、ガラリと変わってしまいました。口調もキツく『おいババァ!』と。
最初は衝撃でしたが、慣れました。名前を呼んでくれることもなく、『ババァ! 誰のおかげで生きていられると思っているんだ』と。機嫌のいいときでも『ババァちゃん。肩もんで』と。
勇気を出して、『ババァって言うのやめて』と言ったら、『もう金のかかる若いコはうんざりしたんだよ』と。だから私をババァ扱いしていたいそう。コロナで人の本性が見えた気がします」(31歳・専業主婦・実花さん)
【回答】
「これまで夫は、父親のようにあなたを庇護してなんでも与えてくれていた。それがコロナ禍で事業不振に陥ったとき、夫はあなたに対等な関係を望み、本音を漏らすようになったのでしょう。それを受け入れるか否かです。
愛情があるのなら、大変な思いをしている夫に『頑張ってくれているよね』というねぎらいの言葉をかけ、いまこそ本当の夫婦になれるときなのではーー」(原口先生)